EDの原因を知ることで正しい治療法がわかります。

心因性EDについて

EDになる原因はいくつか考えられており、そのなかのひとつとして挙げられるのが心因、つまり精神的な要因です。

ストレス社会といわれている現代社会では、日常的に精神的疲労を感じることが日常茶飯事。しかし、その精神的疲労をうまく解消できずにいると、EDを引き起こすリスクが高まるので注意が必要です。

精神的要因によるEDを「心因性ED」といい、ED患者の多くがこれに該当するといわれています。

現実心因

心因は「現実心因」と「深層心因」の2種類に大別することができます。

現実心因は、日常的に感じる精神的な負担をいいます。

特に身近なものとして挙げられるのが、ストレスでしょう。

「職場での人間関係がうまくいかない」
「家庭の雰囲気がギスギスしている」
「経済的な問題に直面している」

など、ありとあらゆることからストレスは生じます。

また、性経験の少なさによる不安を抱いていたり身体的なコンプレックスを抱えていたりすることで、性行為や異性に対してストレスや苦手意識を感じることもあるでしょう。

ストレスが過度に蓄積すると、勃起に大きく関係している自律神経が乱れ、結果としてEDを招く可能性があります。

ストレスは年齢に関係なく生じるので、若いからといって軽視できません。むしろ就職をはじめ、生活環境が大きく変化する20代こそストレスを感じやすく、心因性EDを引き起こしやすいといわれているので注意しましょう。

深層心因

一方、深層心因とは、心の奥底に眠っている精神的負担をいいます。

具体的には幼少期に受けたDVや性暴力、トラウマなどが挙げられます。

こうした深層心因は、本人も自覚していないケースが多いという特徴があります。そのためEDを引き起こしても原因がわからず、治療が困難になることも珍しくありません。

先に説明した現実心因は自覚できるものなので、意識的に改善することが可能です。

たとえば、職場の人間関係がうまくいかず、多大なストレスを感じているのであれば、転職して環境を変えることで改善する可能性があります。

しかし深層心因はそういうわけにいかず、解決させるためにはカウンセリングを受けなければならないケースも少なくありません。

器質性EDについて

一方、身体的な問題によってEDを引き起こすこともあり、これを「器質性ED」といいます。

その原因には、加齢のようにすべての男性に関係するものもあれば、事故や手術による外傷のような意図しないものもあります。

年齢

器質性EDを引き起こす原因のうち、特に身近な問題として警戒すべきが「加齢」です。

誰しもが年々歳を重ねていきますが、それによって身体機能は低下します。性機能も例外ではなく、歳を重ねることで徐々に衰えていきます。一般的に、40~50歳あたりから徐々に衰えを感じるケースが多いようです。

どれだけ注意を払っても加齢は防ぐことができないため、正直な話、直接的な解決策や予防策はないに等しいといえるでしょう。

そのため、規則正しい生活習慣を意識する、ED治療薬を服用するといった、他面からの予防や対処が重要です。

手術や外傷

神経の損傷について言えば、病気だけでなく外科手術が原因になることもあります。

特に膀胱がんや前立腺がんの摘出手術は、男性器周辺の血管や神経を損傷する可能性があります。がんの再発を予防するために多くの部分を摘出するケースがほとんどでしたが、これによって血管や神経を余計に傷つけてしまうリスクが高まります。

最近ではこうした事例を減らすために極力摘出する部分を少なくする手術が増えていますが、念の為、事前に医師と相談することをおすすめします。

また、交通事故によって骨折したり脊髄損傷したりした場合も、器質性EDを引き起こす可能性があります。こうした外傷による器質性EDは、傷の治りとともに自然治癒するケースが多いとされています。

神経の障害

身体的要因に比べると事例は少数ですが、神経障害によってEDを引き起こすこともあります。

勃起するためには、外部から性的刺激を得て興奮状態になる必要があります。これによって中枢神経や脊髄神経、末梢神経などの神経を通して、脳から全身へと興奮の信号が伝わり、血管が拡張。多量の血液が流れ込むことで男性器が増大、硬化します。

しかし、情報を伝達する神経系が損傷すると、興奮の信号が全身に伝わらなくなります。その結果、男性器に血液がうまく流れ込まなくなり、EDを引き起こすリスクが高まります。

最近では、パーキンソン病や脳腫瘍によって自律神経障害を引き起こし、それが原因でEDを発症するケースも確認されています。これらの病気を患っている場合は、性機能についても医師に相談することをおすすめします。

その他

このような要因が主に器質性EDの原因になるとされていますが、ほかにもEDの原因になりかねない要因はあります。

たとえば、泌尿器に関係する病気・症状が原因でEDを引き起こすケースが確認されています。

また、生じた身体的な問題に対して不安やストレスを感じることで、精神的な要因も加わってEDを発症したり重症化したりすることもあります。

EDを改善するためには心因性EDなのか器質性EDなのか、そしてそれぞれ何を原因として発症したのかを正しく見極めたうえで、適した治療、対処をすることが大切です。

薬剤性EDについて

心因性EDにしても器質性EDにしても、一部を除けばその原因は自覚しやすいものがほとんどです。原因さえわかれば、それぞれに適した方法で対処してEDを改善することができます。

しかし、これらに比べて発症原因を自覚しにくいといわれているのが「薬剤性ED」です。

薬剤性EDとは、使用している医薬品の副作用によって起こるEDをいいます。

医師から処方された医薬品が原因でEDを引き起こしているとは思わないケースが多く、それによって原因が不明なままEDに悩まされてしまう人もいます。

原因不明のEDによってストレスを感じてしまうとさらに心因性EDを併発し、なおさら治療しにくい状態にまで悪化する可能性があります。

副作用としてEDを招く可能性がある医薬品として、消炎鎮痛剤や抗うつ剤といった中枢神経に作用するもの、降圧剤や利尿剤といった循環器に作用するものなどが挙げられます。

該当する医薬品を継続的に使用しており、なおかつEDの症状が見られる方は薬剤性EDを疑ってみるといいかもしれません。